『シン・エヴァンゲリオン劇場版』初見時感想 ★10

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とても良かった。

『Q』から9年、制作スタートから4年かかってて言うのもなんだけど、『エヴァ』ってやはり即興劇というか、その時その時にやりたいことをやっていて、良くも悪くも今の庵野さんはこういう気分だったんだなーって思った。大筋は決まっていたと思うけど、一方で『Q』以降に思い付いたのかな?みたいなネタが結構あった。

今でなきゃできない映画になっていたと思う。コロナ禍、までは描けていたとは言い難いけど、震災後と歳月の積み重ねが描かれていたと思う。『エヴァ』というシリーズにしっかりと落とし前をつけていて、ギリギリの匙加減はあったけど、落ち着くところに落ち着いていた。良い意味で多くの人が納得できる内容だったのではないだろうか?

原点の一つであるから当然ではあるが、宮崎駿から押井守細田守新海誠まで突き抜けた上で庵野秀明らしい仕上がりに着地していて、日本のアニメーションの歴史に触れたような印象も受けた。

大傑作だと思う。シリーズ全体ではやっぱり『破』が一番好きだけど、締めるべき物語を締めた大事な作品だ。事前に『旧劇』を観ておいたの良かった。

あとミサトさん、今までディスってすみませんでした。ありがとうございました。あの和解が一番泣けた。あと結末がやりたい放題で爆笑した。クレジット見て「お前か!」ってなった。あの人、ずっと自由でそれが『エヴァ』らしくなくてとても良かった。