『ゴジラ S.P <シンギュラポイント>』★7

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ゴジラS.P』全13話を完走。おもしろかった。

自分はゴジラは『怪獣総進撃』を幼少期にどハマリし、平成シリーズを一通り見て、『シン・ゴジラ』とハリウッドの作品を一通り見ている。正直そこまで大きな思い入れはない。そんな自分でも『ゴジラS.P』はオマージュがいくつかあってうれしかった。ただゴジラが出てくる必然性が最後までわからなかった。それを除けば基本的には楽しい作品だった。

全体としては「ゴジラを中心とした怪獣たちがなぜ世界に出てきたのか」「世界はどうなってしまうのか」という話で、その部分はまあまあおもしろい。「まあまあ」なのは話が展開されている時はめちゃめちゃ興奮するのだが、いざ冷静になるとわりと『ゴジラ』からかけ離れていることに気づいてしまうからだ。

ゴジラ』はあくまで象徴であり、作品やシリーズごとに投影されるものが変わってもいい。そのルールは理解しているものの、やはりこの『ゴジラS.P』はかなり異端に属する部類だと思う。ヒーローでも災害でもなく混沌の象徴だった。ゆえに混乱してしまう。問いかけてしまう。「ゴジラである必要があったのか?」と。

それに対する答えは「でもおもしろかっただろ?」、そうなのだ。おもしろいのだ。しかし自分の中のイメージと相性が良くない。故に葛藤してしまう。やはりゴジラという存在を拡張するその意義は間違いなくあるわけで、故に「おもしろかった」。我ながらめんどくさいとは思うもののそんな感じだ。

なおキャラは全員それほど好きではない。